「腹八分」「口中調味」…など、日本には食にまつわる養生の言い回しが色々ありますよね💡
普段なんとなく口にしたり認識していた言葉を再確認すると
考えたこともない実践法が見えてきて、それは新たな楽しみ方が発見することでもあるので、
身近で日常的な“食”をテーマにやっていきたいと思います🙌
それではさっそく諺や四字熟語、慣用句などの食にまつわる言葉を深ぼりしていきましょう✨
■言葉から得る食養生のヒント
❑メッセージ➣ほどよい量を食べる
「腹八分」「腹も身の内」「食前方丈一飽に過ぎず」「千石万石も米五合」
これらの言葉に共通するのは“自分に合った量を食べよう”というメッセージです📜
📕腹八分
意味➢満腹より前の八分ほどでとどめること
📕腹も身の内
意味➢腹も体の一部なので暴飲暴食をせず体同様に労るべき
📕食前方丈一飽に過ぎず
意味➢方丈=一丈四方のことで一丈は約3メートル。目の前の3メートル四方の食卓いっぱいに料理が並んでいても一度に食べ切れる量には限度があり、一部で満腹になる
…転じて、食べる量はほどほどにした方が良いという意味
📕千石万石も米五合
意味➢どれだけ金持ちでも1日で食べられる米の量は変わらないということ
石は米の単位で、つまり千石、万石とはそれほどの米を取れる領地を持つほど裕福であることを表しています。そうだとしても1日で食べられる量は五合ほどといところから転じて、人の本質は変わない、必要なものは必要な量だけあれば良いという意味
身分が違っても腹は同じで一つということです
❑解説
何事もやり過ぎは良くないというのはやはり食事でもあてはまることで、
容量を超えた食事をするとバランスが崩れ体に不調が現れてしまいます。
私たちの身体も受け入れられる量の限度があることを意識させられる言葉たちですよね。
中でも満腹になる前の腹八分あたりでとどめる「腹八分」は聞き馴染みがあると思いますが、
実際どれくらいなのか真面目に考えることはあまりないですよね。
体内での消化活動にも負担がかからないライン=腹八分がどれくらいの感覚かというと
後もうちょっとは食べれるかも…ってくらいです
お腹いっぱいだと感じる感覚は時間差でくるので
あと少し食べれるなあという空間を残しておくことがポイントです💡
またよく言われることですがゆっくりよく噛んで食べることも食べ過ぎを防ぐことができるので早食いの傾向があったら食べ物を咀嚼しているか意識してみるのもおすすめです👍
「お腹が苦しい/きつい」「もう食べ物のこと考えたくない/見たくない」という言葉より
「おいしかった」「また食べたい」「ごちそうさま」という言葉がまっさきに浮かんだかどうかも食べ過ぎでなかったかどうかの一つの基準になるので
食べ終わった後、自分からどんな言葉が出たかを氣にしてみるのもいいと思います🤗
🔑食養生の心がけキーワード【食べ過ぎない】
・あともう少し食べれるかも…という腹八分でとどめる
・胃の容量を意識して、欲張らず自分に必要な量を食べる
・よく噛んで食べる
・「おいしかった」「また食べたい」「ごちそうさま」という言葉が自然と出たか
❑メッセージ➣バランスよく食べる
「一汁三菜」「一物全体」
これらの言葉に共通するのは“バランスよく食べよう”というメッセージです📜
📕一汁三菜
意味➢お米、汁物、主菜、副菜二品の和食の基本的な献立
主菜、副菜とはお米と味噌汁に合わせて食べるおかず3品のことで、主菜が肉や魚、卵、豆類などのたんぱく質、そして残りの副菜で主菜で補えていない栄養として野菜や海藻類をとる
📕一物全体(ホールフード)
意味➢一つの食材を丸ごと、最初の状態のままで食べること
例えば魚ならば頭から尾まで、野菜や果物であれば皮ごと食べることを指します。 一つの生命として自然界に存在している=調和のとれている自然のままの食材をーまるごといただくことで自分自身も調和がとれるという考え方です
❑解説
これらの「バランスよく食べる」意識と関連付けられる言葉は
まさにバランスを大事に考える漢方界にはたくさんあり、例えば
五味=酸味、苦味、甘味、辛味、鹹味の五つの味をバランスよくとることで心身の健康を保とうとする「五味調和」という考え方や
主となるメインの生薬とそれを補佐する生薬といったように効能のバランスを考えて作る漢方薬の構成を表す「君臣佐使」という言葉もあり、これらの考え方は一汁三菜と通じるところがあります
また、肝臓の調子が悪かったらレバーを食べる…というように
同じものが同じもところを治すという「同物同治」という言葉もあり、
一物全体もまさにその食材が持つすべての栄養を一気に補うことができるのでこれを実践しやすいですよね
一物全体は特に小さい食べ物で実践しやすく
イメージしやすいところでいうと、ししゃも、しらす、ちりめんじゃこ、煮干し、桜えびなんかが普段食べる機会も多く身近に感じられるかもしれませんね🙌
野菜だと人参、大根の葉っぱも捨てずに食べることで実践できます
因みに、ミニトマト、うずらの卵、金柑など
大きい食材と小さい食材と比べると小さい食材の方が栄養価が高かったりするのも、皮や種が全て含まれてまるごと食べれるところが理由のうちなところが一物全体の視点と近いですよね💡
また、一目でバランスの良さを確かめる方法として五色=青、赤、黄、白、黒の五色が一日の食卓にあったかどうかを振り返るというのも楽しくておすすめです✨
🔑食養生の心がけキーワード【バランスを意識して食べる】
・和食のときは一汁三菜
・まるごと食べれる食材は積極的に食べる
・小さい食材でも栄養がつまってる
・食卓に五色の食材が並んでいるか
❑メッセージ➣住んでる土地のものを食べる
「自給自足」「地産地消」「身土不二」
これらの言葉に共通するのは“住んでる土地のものを食べよう”というメッセージです📜
📕自給自足
意味➢他に頼らず必要な食料や物資を自国や個人でまかなうこと。自分で必要な分を供給し、自分で足りる=満たすようにすること。生産と消費の循環が自分の中で行われている状態
📕地産地消
意味➢地元で生産された食材をその土地で消費すること。経済を回すという意味合いも強い
📕身土不二
意味➢身体と土地は二つにあらず=人間の身体と暮らす土地は一体であるという仏教伝来の言葉。その土地で育った物を食べることが一番体に合っていて健康に繋がるという考え方
❑解説
実際に自然界は
寒い地域では身体を温める食材、
暑い地域では身体を冷ます食材が育ちやすいという環境になっているため、私たちもその自然の流れに合わせ「地元」の「旬」の食材を食べて体のリズムを整えていくのが理想的です💡
自給自足というと自分で全てをまかなう印象でハードルが高い言葉に感じますが自分の国が作った食材、地元でとれた食材を使うというように、国単位でも地域単位でも同じと捉えてみるともっと身近な言葉として受け止めることができます🗾
また、自給自足は心身の健康的な側面だけでなく経済的にも意義のある行動なので
経済を自国>地元で回す=自分自身<地域<国を豊かにする
…のように捉えることもできます
国産のものや地元の食材を選ぶ行動は自給自足の一環といっても過言ではないので、このような壮大なことを考えつつ楽しく自分に必要なものを見極めていけたらいいですよね✨
🔑食養生の心がけキーワード【住んでる土地のものを食べる】
・地産地消を意識したお店で食材を買う
・国産の商品を買う
・自然の流れに沿って旬の食材を食べる
❑メッセージ➣味わって食べる
「口中調味」「五臓六腑に染み渡る」
これらの言葉に共通するのは“味わって食べよう”というメッセージです📜
📕口中調味
意味➢ご飯とおかずを交互に食べて口の中で味わうこと。
📕五臓六腑に染み渡る
意味➢食べ物や飲み物の美味しさが身体の奥底にまで深く感じられる様子を表現した言葉
五臓六腑とは…五腑(肝/心/脾/肺/腎)と六腑(胆/小腸/胃/大腸/膀胱/三焦)のことで、これは漢方で言うところの重要な臓器のことですが、そこにまで染み渡るほど心身に深く食を感じていることが伝わってくる、つまり身体だけでなく、心にまで染み渡ったことを感じる時にでてくる言葉です
❑解説
ご飯を食べ、味噌汁を飲み、おかずを食べる三角食べ
という食べ方の表現があるように、お米とそれ以外のおかずとをバランスよく、ゆっくり自分のペースで味わって食べる文化は和食の醍醐味ですよね
日本食として世界的にも地位が確立されてるお寿司やおむすび、丼なども広い意味では口中調味の料理と言えます🙌食べるものに合わせて飲むお酒を考えるたりしますがこれも口中調味と通じる考え方ですよね🍶!
因みに、見た目や思い込みで食べたことがなかったり、小さいころにダメだったかも…という曖昧な記憶のまま嫌いと決めつける「食わず嫌い」という言葉がありますが、
自分の成長によって美味しいと感じるものが変化したり、地域や旬によって食材のおいしさが違い、「実は美味しい」という新たな味わいに出会える可能性があるので、視野が広がるチャンスにもなりますし(食べ物に限らずあらゆるジャンルで)定期的に挑戦してみるのはおすすめです🙌
🔑食養生の心がけキーワード【味わって食べる】
・味を感じながらゆっくり食事を楽しむ
・食わず嫌いを定期的に見直して新たな味わいを探す
・好きな組み合わせの食べ方、合うお酒をメモしておく
■食を楽しむ角度
言葉の意味を深堀りしたことで立体感が出て、食という身近で日常的なテーマが今まで以上に身近なものに感じられたのではないでしょうか🙌
馴染みのある言葉も、初めて聞いた言葉もあったかもしれませんが、「食」が身体を作るという意識が昔からあることを実感できるのは面白いですよね😊
「食養生」は何を選ぶか、どんな風に食べるかといったように様々な角度がある奥深い養生法なので気になるところから心にとめて、
楽しく実践してみてくださいね✨


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